予防歯科
- Q予防歯科って、具体的に何をするのですか?
- A予防歯科は、むし歯や歯周病になる前に、その原因を取り除き、口腔内の健康を維持するための歯科治療です。
具体的には、歯科医院での専門的なクリーニング(PMTC)、フッ素塗布、むし歯や歯周病のリスク検査、そして患者さま一人ひとりに合った歯磨き指導などを行います。
これにより、ご自身の歯を長く健康に保ち、将来的な治療の負担を減らすことを目指します。 - Q毎日しっかり歯磨きしているのに、なぜ予防歯科が必要なのですか?
- A毎日の丁寧な歯磨きは素晴らしい習慣ですが、ご自身の歯磨きだけでは、どうしても磨き残しが生じてしまいます。
特に、歯と歯の間や歯周ポケットの奥深くには、むし歯菌や歯周病菌が作るバイオフィルムというネバネバした膜が蓄積しやすく、これが病気の原因となります。
予防歯科では、プロの歯科衛生士が専用の器具でこのバイオフィルムを徹底的に除去し、ご自宅でのケアでは難しい部分まで完璧にクリーニングすることで、むし歯や歯周病のリスクを大きく低減させます。 - Qむし歯や歯周病は、なぜ全身の健康にも影響すると言われているのですか?
- Aお口の中の病気は、単に歯の問題に留まりません。特に歯周病は、様々な全身疾患と深く関連していることが科学的に明らかになっています。
歯周病菌が血管に入り込み、動脈硬化や糖尿病の悪化、心臓病、脳卒中、さらには誤嚥性肺炎や早産のリスクを高めると言われています。
お口を健康に保つことは、全身の健康寿命を延ばす上でも非常に重要な「健康の入り口」なのです。 - QPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)って何ですか?
- APMTCとは、歯科衛生士が専用の機械と器具を使い、普段の歯磨きでは落としきれない歯の汚れ(プラーク、バイオフィルム、ステイン)や歯石を徹底的に除去する専門的なクリーニングです。
歯の表面をツルツルに磨き上げることで、汚れが再付着しにくくなり、むし歯菌や歯周病菌の活動を抑制します。痛みはほとんどなく、心地よいと感じる方も多くいらっしゃいます。 - Qフッ素塗布はどんな効果があるのですか?大人にも効果がありますか?
- Aフッ素は、歯質を強化し、むし歯菌が出す酸から歯を守る効果があることで知られています。
フッ素が歯に取り込まれると、歯の表面がより丈夫な構造に変化し、再石灰化(溶け出したミネラルが歯に戻る作用)を促進します。
また、むし歯菌の活動を抑制する働きもあります。
お子さまのむし歯予防はもちろん、大人の初期むし歯の進行抑制や知覚過敏の軽減にも効果的なため、年齢を問わず全ての方にお勧めしています。 - Q定期検診はどれくらいの頻度で受ければ良いですか?
- A定期検診の最適な頻度は、患者さまの口腔内の状態やむし歯・歯周病のリスクによって異なります。
一般的には、3ヶ月~6ヶ月に一度の受診をお勧めしています。
リスクが高い方(むし歯になりやすい、歯周病が進行しているなど)は3ヶ月ごと、比較的安定している方は半年に一度など、当院でリスク評価を行った上で、あなたにとって最適な受診間隔をご提案いたします。

「毎日の歯磨きを頑張っているのに、なぜかむし歯ができてしまう…」
「歯周病ってよく聞くけど、自分は大丈夫かな…?」
「将来もずっと、自分の歯で美味しく食事をしたい!」
このようなお悩みや願いをお持ちなら、ぜひ予防歯科をご検討ください。
多くの方が、歯が悪くなってから初めて歯科医院を訪れます。しかし、一度削ってしまった歯は、二度と元には戻りません。
むし歯や歯周病は、「治療する」よりも「予防する」ことの方が、はるかに大切なのです。
山田歯科クリニックでは、「痛くなってから治す」ではなく、「痛くなる前に、むし歯や歯周病を徹底的に防ぐ」という予防の考え方を最も重要視しています。
私たちは、単に歯をクリーニングするだけでなく、患者さま一人ひとりのリスクに合わせたオーダーメイドの予防プログラムを提供し、皆さまが一生涯、ご自身の歯で快適に過ごせるよう、全力でサポートいたします。
予防歯科が大切な理由
歯の寿命を延ばし、ご自身の歯を長く守る
むし歯や歯周病は、進行すればするほど歯へのダメージが大きくなり、最終的には抜歯に至ることもあります。
予防歯科では、これらの病気の発生そのものを防いだり、ごく初期の段階で発見し、最小限の治療で済ませたりすることで、大切なご自身の歯を失うリスクを大幅に減らし、歯の寿命を延ばします。
定期検診を受けた方と、痛くなるたびに治療だけを受けた人を比較した場合80歳になった時の残存歯の数が大きく変わります。

身体全体の健康に繋がる
お口の健康は、全身の健康と密接に関わっています。
歯周病菌は、動脈硬化、糖尿病、心疾患、脳卒中、誤嚥性肺炎、早産など、様々な全身疾患のリスクを高めることが科学的に証明されています。
予防歯科で口腔内を清潔に保つことは、これらの全身疾患の予防にも繋がり、健康寿命を延らす上で非常に重要な役割を果たします。
また、近年の研究で歯の本数が少ないほど死亡率が高くなる危険性があることも分かっています。
お口の健康を守ることは、全身の健康維持に密接に関係しています。

治療費や時間的な負担を軽減する
むし歯や歯周病が進行してからの治療は、時間も費用もかかります。
例えば、歯を抜いてインプラントにする場合、多額の費用と長期間の治療が必要になります。
一方、予防歯科は、定期的なクリーニングやフッ素塗布など、比較的短い時間と少ない費用で済みます。「予防」は、結果的に皆さまの経済的・時間的な負担を大きく軽減する、賢い選択なのです。

早期発見・早期治療で痛みも少なく済みます
「歯が痛くないから大丈夫」
「歯磨きは毎日しているから平気」
そう思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、むし歯や歯周病は、自覚症状が出た時にはかなり進行しているケースがほとんどです。
定期的に来院していただくことで、虫歯や歯周病などお口の中の様々なトラブルを早期に発見治療できます。

なぜ山田歯科クリニックの予防歯科が選ばれるのか?「プロの目」と「最適なケア」
山田歯科クリニックでは、単に「歯を磨きましょう」と言うだけでなく、患者さま一人ひとりの口腔状態、ライフスタイル、リスク因子を詳細に分析し、「あなたにとって本当に必要な予防プログラム」を提供することを最も重視しています。
「個別化されたリスク評価」と「オーダーメイド予防」

すべての方に同じ予防プログラムが当てはまるわけではありません。
当院では、以下のステップで患者さまのリスクを詳細に評価し、最適な予防計画を立案します。
詳細な問診とカウンセリング
食習慣、生活習慣(喫煙の有無など)、既往歴、過去のむし歯や歯周病の治療歴、歯磨きの習慣など、患者さまを取り巻く様々な情報をお伺いします。
口腔内診査と精密検査
むし歯の有無、歯周ポケットの深さ、歯茎の状態、咬み合わせ、歯の汚れ(プラーク、歯石)の付着状況などを詳細に診査します。
必要に応じてレントゲン撮影や唾液検査なども行い、むし歯や歯周病のリスクを数値化・可視化します。
「見える化」されたリスク説明
検査結果を分かりやすい言葉と資料(口腔内写真、レントゲン画像、データなど)を用いてご説明し、患者さまご自身が、なぜむし歯や歯周病のリスクが高いのか、どこに問題があるのかを正確に理解できるように努めます。
オーダーメイド予防プログラムの提案
評価結果に基づき、患者さま一人ひとりに最適な予防プログラムをご提案します。
次にご紹介するPMTCやフッ素塗布だけでなく、必要に応じて生活習慣の改善アドバイス、食育指導、歯ブラシや補助器具の選択と使用方法の指導など、多角的なアプローチを行います。
徹底したプロフェッショナルケア「PMTC」

毎日の歯磨きで、歯の汚れを完璧に落とすことは非常に困難です。
特に、歯と歯の間、歯と歯茎の境目、奥歯の溝など、複雑な部位にはプラークや歯石が蓄積しやすく、これがむし歯や歯周病の温床となります。
当院では、歯科衛生士による専門的なクリーニング「PMTC」を、予防歯科の中心に据えています。
PMTCとは、歯科衛生士が、専用の機械と器具を用いて、普段の歯磨きでは落としきれない歯の表面の汚れ(プラーク、バイオフィルム、ステイン)や、歯周ポケット内の歯石を徹底的に除去するプロフェッショナルケアです。
PMTCのメリット
むし歯・歯周病の徹底予防
むし歯菌や歯周病菌の温床となるバイオフィルム(細菌の集合体)を物理的に除去することで、むし歯や歯周病の発生・進行を強力に防ぎます。特に歯周ポケットの奥深くまで入り込んだ汚れは、歯ブラシでは届きません。
口臭の改善
口臭の主な原因の一つは、口腔内の細菌や汚れです。
PMTCでこれらを徹底的に除去することで、口臭を大きく改善することができます。
歯本来の白さ・輝きを取り戻す
コーヒー、紅茶、ワイン、タバコなどによる着色汚れ(ステイン)も除去できるため、歯本来の自然な白さとツヤを取り戻し、見た目の美しさも向上します。
歯のツルツル感と爽快感
PMTC後の歯は、表面が非常にツルツルになり、お口全体がすっきりと爽快になります。
この感覚が、毎日の歯磨きへのモチベーションにも繋がります。
知覚過敏の軽減
汚れの付着が原因で起こる知覚過敏の症状が、PMTCによって改善されることがあります。
インプラントの寿命を延ばす
インプラントも天然歯と同様に、周囲炎という病気になるリスクがあります。
PMTCは、インプラント周囲炎の予防にも非常に効果的です。
歯質を強くする「フッ素塗布」

フッ素は、むし歯予防に非常に効果的な成分です。
当院では、PMTCと併せて高濃度のフッ素塗布を定期的に行うことをお勧めしています。
特に、生えたばかりの永久歯や、むし歯のリスクが高い方には、定期的なフッ素塗布が非常に有効です。
フッ素塗布のメリット
歯質の強化
フッ素が歯の表面に取り込まれることで、歯の再石灰化(溶け出したミネラルが再び歯に戻る作用)を促進し、むし歯菌の酸に溶けにくい強い歯質を作ります。
むし歯菌の活動抑制
フッ素は、むし歯菌の活動を抑制し、酸の生成を抑える効果もあります。
初期むし歯の修復促進
ごく初期のむし歯であれば、フッ素の働きによって再石灰化が促進され、削らずに治癒することも期待できます。
知覚過敏の抑制
フッ素は、歯の表面のミクロな穴を塞ぐことで、知覚過敏の症状を和らげる効果もあります。
プロが教える「効果的なセルフケア指導」

歯科医院でのプロケアも重要ですが、毎日のご自宅での歯磨き(セルフケア)は、予防歯科の基本中の基本です。
しかし、「ちゃんと磨いているつもり」でも、実は磨き残しが多い、というケースは少なくありません。
当院では、患者さまの口腔内の状況や歯並びに合わせて、「あなたに最適な歯磨きの方法」を具体的に指導します。
日々のセルフケアの質を高めることで、次の来院までの期間もむし歯や歯周病のリスクを最小限に抑え、プロケアの効果を最大限に引き出すことができます。
染め出しチェック
歯の磨き残しを赤く染め出すことで、ご自身では気づきにくいプラークの付着部位を「見える化」します。
適切な歯ブラシの選び方
歯ブラシの硬さ、ヘッドの大きさ、毛先の形状など、患者さまのお口に合った歯ブラシの選び方をアドバイスします。
正しいブラッシング方法
鉛筆を持つように握る「ペングリップ」、歯ブラシを45度の角度で当てる「バス法」など、むし歯や歯周病予防に効果的なブラッシング方法を、鏡を使って一緒に練習しながら習得していただきます。
補助器具の活用
歯間ブラシやデンタルフロス、ワンタフトブラシなど、歯ブラシだけでは届きにくい場所の汚れを落とすための補助器具の選び方や正しい使い方を指導します。
予防歯科に関するよくある質問